ソーシャルサポートとは、ある人を支える社会的な関係、ネットワークのことを言う。人間は「社会的な動物」であり、どうしても一人で生きていくことは難しい。なにかストレスや問題が起こったときなどに、ソーシャルサポートが充実している人の方がメンタルヘルスにもネガティブな影響を受けにくい、と言える。ソーシャルサポートには、家族、親戚、友人、同僚・同級生、職場(学校)や仕事関係の人、近所の人、医師やカウンセラー、弁護士、コンサルタントなどの専門家、などが挙げられる。
ソーシャルサポートには男女差があることが知られている。いっぱんに、男性の方が少なく、しかも職場内などでの具体的な得援助の方が効果的であると言われる(「道具的」とも言われる。物の貸し借りや具体的アイデア・アドバイスなどの援助)。対する女性はネットワークの幅が広く、職場内より職場外よりの援助の方が効果的であると言われている。しかしまたネットワークが広いだけに、そこで話されることや聞くことでかえってストレスを受けてしまうこともあるようだ。こうした男女差はあくまで「目安」であり、ソーシャルサポートやストレス対処のあり方には個人差があることは言うまでもない。